武道とは

 日常生活において私たちは自分自身や他者、さまざまな対象を意識しコントロールしようとしています。
 しかし、人にはそれぞれのテリトリーが存在しており、他者や対象はもちろんの事、 自分自身のからだも意識によってコントロールされる受け身的なものではないのです。
 武道には人間対人間の世界があります。
もともと殺傷技術として発展しましたが、その極みとして「和」の精神が説かています。

目的

 武術を学ぶ事の意義は、たんなる殺傷の技法をマスターする事ではなく、人間が人間として上等になれる事であります。
競争原理を乗り越えた世界を求め「戦わずして勝つ」事を目指しています。

考え方

 武術は護身術です。守る為に勝つのです。
しかし、一時的な勝ちには意味がなく、一生、つまり生活を守る事が大切であり、そのために心を最強の武器にしなくてはいけないと考えられています。

スポーツ格闘技と武道

 「人間万能」の西洋的な思想のもとに発展したスポーツと、「自然と人間の調和」を説く東洋的思想の武道では同じ格闘技でも中身が大きく異なります。
しかし、一般的には武道とスポーツの線引きを理解できない場合が多い様です。

特徴の違い

 武道の本質は一生続けられる事にありますが、スポーツは筋肉を主体としたパワー的なもののため絶頂のピークが若いうちに来ると同時に短いという事が挙げられます。
その他、練習方法や動作などの違いも大きな特徴の違いです。

世界観の違い

 スポーツは勝ったり負けたりの意識が先行する「相対の世界」なのに対し武道は人に勝つ事よりも自分に勝つ「心身一体の世界」が求められています。

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