現代スポーツにおいて良いとされる体格は、いわゆる逆三角形の身体が多いです。
それに対して武道家の理想とされる体型は三角形型です。
 なぜ体型が正反対なのか?
そこには根本的な身体感の違いがあるからです。

体型

負荷をかけて筋肉を中心に強化された

逆三角形の体型

 西洋的な身体のとらえ方には、骨格、筋、臓器、神経、血管、皮膚、およびその中を流れる血液やリンパなどの集合体を身体としてとらえるという見方があり、1つ1つのパーツが完全であれば、それらの集合体も完全であるという考え方によりウェイトトレーニングなどでパーツごとに鍛えます。
その結果、四肢の筋肉を中心に鍛える事になり腕と、その付け根の肩や胸の筋肉が盛り上がり太股の張った逆三角形の身体が出来上がります。
身体の内側から鍛えたしなやかで強い

三角形の体系

 日本では「全体は部分の総和より以上」と、とらえ技術そのものが局所的な筋肉に根差さず腰や腹といった胴周りを中心とした強さを根差しており四肢の動きもすべて身体全体のエネルギーによるものという考えから力まない柔らかい身体が求められます。
その結果エネルギーのターミナルとしての役割を果たす丹田を中心とした気の訓練が行われその際ポイントとなる呼吸法により腹腔の内圧が高まり、そこに関連する骨格筋が鍛えられて下腹の張った身体が出来上がります。
(合気道家 前林清和
「ホリスティックな身体をつくる武道」より)
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